2009.01.14 (Wed)
『なぜ竪穴住居の跡だとわかるのか?』
考古学では、竪穴住居の跡や道の跡、お墓や貝塚など
いわば不動産のことを「遺構」と呼び、土器や石器などの
動産を「遺物」と呼んでいます
。
うんご、うんご・・・
さて、柱の跡や竪穴住居など地面に刻まれた生活痕跡を
見つけるには、土の色や粒の状態、含まれる鉱物の種類
硬さなど、その土壌の特徴をよく観察する必要があります
。

地層Bの上面まで掘り下げた時に、ぼんやりとですが明る
い色の土を見つけました。ねじり鎌の左側のあたりです。

うんご、うんご・・・
色の違いを見極めてラインを入れてみるとこんな感じです。
明るい土の範囲は円形で、その土は地層Aの色にも似て
います。

ここで次のような仮説を立ててみました
。
「これは地層Aの時代に立てられた柱の痕跡で、何らかの
理由で柱が抜かれた後、あるいは柱が朽ち果てた後に地
層Aの土が入り込んだものである。この仮説が正しければ
地層Aに似た土は、地層Bの中に直線的に入り込むなど、
自然現象では考えにくい規格性が読み取れる。」
うんご、うんご・・・
仮説を検証するために、円形の範囲の真ん中から縦に半分
掘り下げて断面の様子を確認してみました。

ほぼ、まっすぐに地層Aの土が地層Bの中に入っています。
木の根っこの跡だったり、モグラの掘った穴だったりすれば、
もっと不規則なはずです
。
同じような大きさ・深さの痕跡が、一定の間隔で直線状に並
ぶ、あるいは四角い形をなすなどすれば、人の手によって造
られた構造物の跡と見てほぼ間違いありません。
ちなみに、いきなり半分にするのではなく、1/4だけ縦にカット
する方法や色の違う土だけを取り除いていく方法もあります。
うんご、うんご・・・
下の写真は竪穴住居の例です。円形に黒い土の範囲があり
ます。

この黒い土だけを取り除くと、粘土と砂を混ぜた土を貼り付け
た硬い土間(床)や柱の痕跡、中央付近には、たくさんの炭と
焼けて赤く変色した土(炉の跡)が確認されました。もちろん土
器や石器など生活用品も出土しました。
きれいな円形の落ち込みで、硬い土間が合って、真ん中には
火を焚いた痕跡。何らかの構造をなすと推定される規則性が
ある複数の柱痕跡。内部には生活道具。
「さて、これはなん〜だ?」と問われれば、竪穴住居と見るのが
最も合理的な解釈です
。

日本で近代考古学が始まっておよそ100年。その間、全国各
地の発掘調査で遺構・遺物に関する様々なデータが集積され
てきました。
発掘調査では、この場合は、竪穴住居だ、この状態なら墓だ、
あるいはまた、この形状だと畑だ、などなど遺構認定の必要十
分条件と照らし合わせながら、仮説を立て、それに基づいて掘
っていくことで、何の遺構であるのかを確認していきます。
ゲッ・・・、プハ〜。
以上、放課後考古学第2話は、私がお送りいたしました。では、また。

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見つけるには、土の色や粒の状態、含まれる鉱物の種類
硬さなど、その土壌の特徴をよく観察する必要があります
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い色の土を見つけました。ねじり鎌の左側のあたりです。

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色の違いを見極めてラインを入れてみるとこんな感じです。
明るい土の範囲は円形で、その土は地層Aの色にも似て
います。

ここで次のような仮説を立ててみました
。「これは地層Aの時代に立てられた柱の痕跡で、何らかの
理由で柱が抜かれた後、あるいは柱が朽ち果てた後に地
層Aの土が入り込んだものである。この仮説が正しければ
地層Aに似た土は、地層Bの中に直線的に入り込むなど、
自然現象では考えにくい規格性が読み取れる。」

うんご、うんご・・・
仮説を検証するために、円形の範囲の真ん中から縦に半分
掘り下げて断面の様子を確認してみました。

ほぼ、まっすぐに地層Aの土が地層Bの中に入っています。
木の根っこの跡だったり、モグラの掘った穴だったりすれば、
もっと不規則なはずです
。同じような大きさ・深さの痕跡が、一定の間隔で直線状に並
ぶ、あるいは四角い形をなすなどすれば、人の手によって造
られた構造物の跡と見てほぼ間違いありません。
ちなみに、いきなり半分にするのではなく、1/4だけ縦にカット
する方法や色の違う土だけを取り除いていく方法もあります。
うんご、うんご・・・
下の写真は竪穴住居の例です。円形に黒い土の範囲があり
ます。

この黒い土だけを取り除くと、粘土と砂を混ぜた土を貼り付け
た硬い土間(床)や柱の痕跡、中央付近には、たくさんの炭と
焼けて赤く変色した土(炉の跡)が確認されました。もちろん土
器や石器など生活用品も出土しました。
きれいな円形の落ち込みで、硬い土間が合って、真ん中には
火を焚いた痕跡。何らかの構造をなすと推定される規則性が
ある複数の柱痕跡。内部には生活道具。
「さて、これはなん〜だ?」と問われれば、竪穴住居と見るのが
最も合理的な解釈です
。
日本で近代考古学が始まっておよそ100年。その間、全国各
地の発掘調査で遺構・遺物に関する様々なデータが集積され
てきました。
発掘調査では、この場合は、竪穴住居だ、この状態なら墓だ、
あるいはまた、この形状だと畑だ、などなど遺構認定の必要十
分条件と照らし合わせながら、仮説を立て、それに基づいて掘
っていくことで、何の遺構であるのかを確認していきます。
ゲッ・・・、プハ〜。
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テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル : 学問・文化・芸術
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