10月≪ 123456789101112131415161718192021222324252627282930≫12月

2009.01.14 (Wed)

『なぜ竪穴住居の跡だとわかるのか?』

考古学では、竪穴住居の跡や道の跡、お墓や貝塚など
いわば不動産のことを「遺構」と呼び、土器や石器などの
動産を「遺物」と呼んでいます 本

ご、うご・・・

さて、柱の跡や竪穴住居など地面に刻まれた生活痕跡を
見つけるには、土の色や粒の状態、含まれる鉱物の種類
硬さなど、その土壌の特徴をよく観察する必要があります 目

DSC00046_convert_20081226180803_20090114175438.jpg

地層Bの上面まで掘り下げた時に、ぼんやりとですが明る
い色の土を見つけました。ねじり鎌の左側のあたりです。

DSC00041_convert_20081226180633.jpg

ご、うご・・・

色の違いを見極めてラインを入れてみるとこんな感じです。
明るい土の範囲は円形で、その土は地層Aの色にも似て
います。

DSC00045_convert_20081226180722.jpg

ここで次のような仮説を立ててみました jumee☆whyR

「これは地層Aの時代に立てられた柱の痕跡で、何らかの
理由で柱が抜かれた後、あるいは柱が朽ち果てた後に地
層Aの土が入り込んだものである。この仮説が正しければ
地層Aに似た土は、地層Bの中に直線的に入り込むなど、
自然現象では考えにくい規格性が読み取れる。」

ご、うご・・・

仮説を検証するために、円形の範囲の真ん中から縦に半分
掘り下げて断面の様子を確認してみました。

pit_convert_20081231092803.jpg

ほぼ、まっすぐに地層Aの土が地層Bの中に入っています。
木の根っこの跡だったり、モグラの掘った穴だったりすれば、
もっと不規則なはずです jumee☆answer1b

同じような大きさ・深さの痕跡が、一定の間隔で直線状に並
ぶ、あるいは四角い形をなすなどすれば、人の手によって造
られた構造物の跡と見てほぼ間違いありません。

ちなみに、いきなり半分にするのではなく、1/4だけ縦にカット
する方法や色の違う土だけを取り除いていく方法もあります。

ご、うご・・・

下の写真は竪穴住居の例です。円形に黒い土の範囲があり
ます。

ikou2_convert_20090114175625.jpg

この黒い土だけを取り除くと、粘土と砂を混ぜた土を貼り付け
た硬い土間(床)や柱の痕跡、中央付近には、たくさんの炭と
焼けて赤く変色した土(炉の跡)が確認されました。もちろん土
器や石器など生活用品も出土しました。

きれいな円形の落ち込みで、硬い土間が合って、真ん中には
火を焚いた痕跡。何らかの構造をなすと推定される規則性が
ある複数の柱痕跡。内部には生活道具。

「さて、これはなん〜だ?」と問われれば、竪穴住居と見るのが
最も合理的な解釈です 電球

ikou1_convert_20090114175551.jpg

日本で近代考古学が始まっておよそ100年。その間、全国各
地の発掘調査で遺構・遺物に関する様々なデータが集積され
てきました。

発掘調査では、この場合は、竪穴住居だ、この状態なら墓だ、
あるいはまた、この形状だと畑だ、などなど遺構認定の必要十
分条件と照らし合わせながら、仮説を立て、それに基づいて掘
っていくことで、何の遺構であるのかを確認していきます。



ゲッ・・・、プハ〜。



以上、放課後考古学第2話は、私がお送りいたしました。では、また。

baby_convert_20090114193018.jpg
Phot Rack

ご訪問ありがとうございます

下のマークを1クリックしてください。応援よろしくお願いします ぺこり


時遊館COCCOはしむれのホームページはこちら

テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル : 学問・文化・芸術

19:38  |  未分類
 | HOME |